幸せ5 家族や自分が抱えていた問題が解決される

我が家で家事を愛情の与え合いに変えたら、休日の雰囲気がちょっと変わりました。

夫も手伝ってくれるし、私の家事に対する被害者意識がなくなったので、朝の家事があっという間に終わります。以前、休日に家事を「あてつけ」がましくやっていたのが嘘のようです。しかも、それを夫は「あてつけ」とも感じていなかったので、余計に腹が立ったものでした。

ある日の休日、家事もひと段落していつものように買い物にでも出かけようかなと思ったとき、

「新しいショップが出来たみたいなんだけど行ってみない?」

あれ?夫を誘っている自分にビックリしました。ショップは前からチェックしていて今度の休日に行ってみようと思っていたところです。
前までだったら確実に一人で出かけていたのに、自然と誘っていたのです。

出かける準備をマイペースにしている夫の様子を見ながら
「そうそう、私この人のこういうマイペースなところが好きだったのよね。」
あれ?そんな風に思っている自分にまたビックリしました。
前までだったら早くしてよと確実にイライラしていたのに。

ショップで、かわいいマスコットを見つけました。試作を重ねてやっと出来たという、値段も決まっていない最新作の一点物です。もうすぐ結婚記念日だから、と買ってもらいました。

にっこり笑う夫に、「そうそう、私この人のこの笑顔が好きだったのよね」と思っている自分に3度目のびっくりです。
あれあれ、なんだか新婚時代のようです。自分のあまりの単純さにまたもや呆れてしまいました。

考えてみれば、すごくすごく好きで結婚した人です。好きなところはたくさんあったはずなのです。それが、家事という労働の押し付け合い、労働時間の奪い合いの中で、嫌いなところばかり目立つようになって、やることなすこと気に入らなくなっていったのでした。

ちょっと視点を変えて、家事は私からの愛情表現なのよと伝えて、それを分かってもらえただけで、自分の中のホコリをかぶっていた愛情スイッチがボチッとオンになったみたいです。

買う物が変わったのにも驚きました。

1人できていたら、安い実用品や便利グッズを山のように買って、家のゴミを増やしていたことでしょう。それが、二人で「これいいね」と言った置物を一個買っただけで満足していました。そして、その置物をみるたびに、ちょっと嬉しい気持ちになるのです。

私には休日恐怖症と買い物依存症の傾向がありました。

休日は食事の用意の回数も多く、たまった家事もあるので、とかく夫に不満を抱きやすくなっていました。家事をしなくてはという気持ちとなんで私だけと思う気持ちとで安らぐこともできず、買い物や習い事などの用事を作ってはひんぱんに一人で外出していました。

また、買い物に関しては本当に歯止めが効きませんでした。

それは、愛情が不足している家庭を、たくさん物を買って満たしたかったのかもしれません。

夫婦にアンケートをとると、夫の退職後、夫側は妻と一緒に旅行に行きたいという希望を持つ人が多いのに対して、妻側は夫との旅行なんてまっぴら、友達と旅行した方がよっぽど気楽と思っている人が多い、という話を聞きます。

私も同じように思っていました。

旅行と言っても、衣食住がある限り、妻にとっては家事の延長の部分が消えることはありません。洋服の整理、散らかした浴衣やコップの片づけ、食事の心配などなど、家事をしない夫は、旅行先でもそのようなことを妻がやって当たり前と思いがちです。そうなると、妻にとって、夫と一緒に行く旅行は日常そのものになってしまいます。

でも、常日頃の家事が愛情の与え合いであれば、旅行先での非日常的衣食住は、家の中の家事とは違うぶん、新鮮で楽しいことになるでしょう。そうなれば、気心のしれた夫婦二人での旅行は友人との旅行以上に楽しいものになるはずです。

あなたが抱えている問題は何ですか?

私の友人がこんなことを言っていました。「毎日家事ばっかりで、誰にも認められない生活をしていると自分に価値がないような気がするの。だから持ち物はブランド品にしないと落ち着かないのよ。ブランド品を持っているだけの価値があるんだって精一杯虚栄をはっていないと、本当に無価値が人間のような気がしちゃうんだよね。」

彼女が自分に価値がないように思えているのは、彼女の愛を誰にも受け入れてもられていないように感じるからかもしれません。

お金の問題、暴力の問題、依存症の問題、うつ病の問題などの深刻な問題を抱えている家庭が増えているといわれています。そうした問題の根っこは、家事の意味を間違えてしまったために、夫も妻も家庭で愛情を感じにくくなっているからかもしれません。

最近、離婚を発表した女性アナウンサーが離婚を決めた瞬間について、このような話をしていました
「夕食後に洗い物をしている際、突然涙が止まらなくなりました『彼は自分のことを好きではないんだろうな。好きでもないのになぜこの人と一緒にいるんだろう』って」

彼女は、尽くしすぎて尽くし方を間違ってしまったと言っていました。離婚の本当の理由は、当事者以外が簡単に理解できるものではないと思いますが、家事をしていて突然涙が止まらなくなってしまうというのは理解できる気がします。彼女がどれだけ愛を求めて、日々家事をしていたのかを思うと胸が締め付けられそうになります。

離婚の原因の第1位は、常に「性格の不一致」です。でも、性格が違うことが悪いわけではありません。性格が違い価値観も違う二人が、新しい価値を育てていくのが結婚です。ただ、そのために絶対不可欠なものが家庭の中での愛情なのです。

家庭で愛情を持ち続けるのは大変だと思われていますが、家事をすることで毎日少しずつ与え合うことができれば、それほど難しいことではありません。
私の周りにも、離婚したい女性がたくさんいます。子どものこと、経済的なことを考えると離婚できないと言います。
私も離婚を考えたころがあります。離婚するような大きな問題を抱えていたわけではありませんが、このまま何十年もこの状態なのかと思うと、いっそ別々に暮らした方がよいような気がしたのです。

そんな私が、20年たって改めて夫に愛情を感じ始めています。

私が単純すぎるということを差し引いても、「家事リスト」を作成してみる価値は大いにあります。
最近、「家に帰っても居場所が無い」と感じる男性が「仕事だ」「残業だ」といって家に帰ることを拒否する、いわゆる「帰宅拒否症」が増えているといわれています。

でも、それは夫が悪いわけでも妻が悪いわけでもなく、結婚したら愛情をどう表現し合えば良いのか、幸せな家庭を築くにはどうすれば良いのか、という具体的な方法を誰も教えてくれなかったからなのです。

昔、あんなに好きで結婚した夫にそんな可哀そうな思いをさせないためにも、「家事リスト」を使って、夫に愛情を伝えてあげてください。そして少しずつ夫からの愛情をも引き出してあげてください。

今家庭が幸せとは感じられない方にとっては、「家事リスト」が特効薬になるかもしれません。

 

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プロローグ 家事と言う名のラブレター

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幸せ4  やり忘れの家事がなくなり家族の非常事態にあわてなくなる

幸せ5  家族や自分が抱えていた問題が解決される

幸せ6  人と比べなくなり自分流の家事・育児を楽しめるようになる

幸せ7  家族の歴史が紡がれていく

幸せ8  外の世界の愛にも感度が高くなる

幸せ番外編    社会問題としての家事労働

エピローグ 

 

コラム1  家事のテーマソング

コラム2 うまくいっている家庭は自然とやっている

コラム3  男性にとっての家事

コラム4  専業主婦がいる家庭の夫の言い分

コラム5 家事と仕事の相乗効果

コラム6   あなたは夫婦で幸せになりたいですか?

 

 

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