対偶(たいぐう) 再び

対偶(たいぐう) 再び

勧誘を断るのに「対偶」を使いますと書いたらと質問がきました笑

「例えば子どもが病弱な母親が、こんな風に壷をすすめられたらどう断るの?」


「これを毎日手元に置いて撫でて大事にすればお子さんが元気に丈夫に育ちますよ」


 「じゃあ、子供が元気で丈夫な人はみんな壷を持っているの?」

 「壷なしで子供が元気で丈夫なラッキーな人もいます。
 でも、残念ながら子供が元気で丈夫ではなく壷も持っていない人は、
 その状態を転換させるためにこの壷が必要です」

「そういう方にだけご紹介しているんです」

って感じにだまされそう。

上のやりとりで問題なのは、最初の質問が残念ながら「対偶」の命題になっていないことです。
今さらですが、命題の真偽についてのおさらいです。

(命題)AならばB
(逆の命題)BならばA
(裏の命題)AでないならばBでない
(対偶の命題)BでないならばAでない

(命題)と(対偶)の真偽は一致します。
(裏)と(逆)はお互いに対偶の関係にあるので、これらの真偽もは一致します。

 

「これを毎日手元に置いて撫でて大事にすればお子さんが元気に丈夫に育ちますよ」
という命題に対して

「じゃあ、子供が元気で丈夫な人はみんな壷を持っているの?」
というのは「逆」の命題であって、「対偶」の命題ではありません。

だから、二つの命題の真偽は一致しませんので、その質問は無意味です。
逆に相手につけこまれる隙を与えてしまう結果になってしまっています。

命題「壷を持っていれば、子供が元気に育つ」
に対して 、対偶の命題(もどき)は
「子供が元気に育っていない家庭は、壷を持っていない」
です。
これが正しければ、勧誘してきた人の言っていることは正しいといえます。

ところが、この命題は証明が難しいです。
子供が元気に育っていない家庭を全部調べる必要があるからです。
つまり証明不能の命題といえます。

ここまで読んで????と思っている人もいると思いますが、
だいたいそのあたりで勧誘相手も????というリアクションをするので、そのときにすかさず
「やはり数学的な考察の結果あなたの勧誘は真実ではない」
と煙に巻くというのが正しい数学的なやり方です笑

 

これをふまえて、例えば「こどもは親が必要だ」という命題の真偽を考えてみましょう。

(命題) あなたが子ならば、あなたは親が必要である
(逆)  あなたが親ならば、あなたは子が必要である
(裏)  あなたが子でないならば、あなたは親が必要ではない
(対偶) あなたが親でないならば、あなたは子が必要ではない

ここで最初の命題の対偶(あなたが親でないならば、あなたは子が必要ではない)の真偽を考えます。

子を必要と思っている人は親以外にもたくさんいるので、この命題は偽なのは明らかです。

すると、最初の命題(あなたが子ならば、あなたは親が必要である)も偽になります。

つまり、子がいつもいつも親が必要であるとは言えない、というのが結論です。

まあ、それはそうでしょうね笑

そして、逆と裏は、それぞれが対偶の関係にあるので、これらの真偽も一致します。

つまり、親がいつもいつも子が必要であるとは言えない、というのが結論です。

まあ、それもそうでしょうね笑

では、以下応用問題です。

(命題) 子が親を必要だったら親も子が必要。
(裏)   子が親を必要でなかったら親は子が必要でない。
(対偶) 親が子を必要でなかったら子は親を必要でない。
(逆)   親が子を必要だったら子は親を必要。

それぞれの真偽を考えてみてください。

しつこいようですが、
(命題)と(対偶)の真偽は一致します。
(裏)と(逆)の真偽は一致します。

あくまでも思考実験もどきなので、気楽にどうぞ笑

 

たまには子に必要と思われることもある たまちゃんより

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たまちゃんの今日の家事Loveletter
大切な置物のホコリを落とそう♪
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