お手間を・・・
今年も残すところ10日ほど。
まだやり残していることは多々あって、焦る気持ちから諦めの気持ちに変わりつつある今日この頃。
ふと思い出すのは、年頭に気負いながらかかげた抱負
「手間を省かない一年にする」
・・・
一年たって、どれほど実現できたかなあと考えると、
なかなか思うようにいかなかったなあ、と少々情けない気持ちになる。
理由は簡単。
手間を省かないだけの実力が足りなかったということだ。
手間を省かないというのは、質を上げること。
質を上げるには、それ相応の技量が必要になる。
残念ながら、私にはそれだけの技量がまだ備わっていない。
そんな私が今年買ってよかったものBest1は、
ドラム式洗濯乾燥機
夜セットすると、朝には洗濯が終わっている。
そのままその場で洗濯物を畳んでおいておけば、家人たちがお風呂に入るついでに各自の部屋に持っていく。
洗濯物をベランダまで運ぶ、干す、乾いた洗濯物を取り入れる、ハンガーからはずす、ハンガーを片付けるという時間をすべてカット。
なんという時短。
最近の家電は電気使用量もずいぶん抑えられているので、電気代もそれほど気にはならないし、ふんわりと仕上がる。
でも、ちょっとした罪悪感。
ああ、また手間を省いてしまったなあ。
そんな罪悪感からか、昨夜は洗濯機を回すときにふとつぶやいていた。
「お手間をお借りします」
ん・・・・?
そうか、それでいいのかもしれない。
実力がない人が、無理して自前で手間をかけることはないのかもしれない。
いろんな物や、多くの人に手間を「お借り」することは、悪いことではないのかもしれない。
そういえば、お茶室には水屋という場所がある。
そこには水屋瓶(みずやかめ)という水をためておく大きな瓶があって、掻器(かいき)と呼ばれる大き目の柄杓を使って水を汲み、茶碗を洗ったりする。
もちろん、最近の水屋には水道がとおっているので、蛇口をひねれば水はでてくるが、なんとなく水道の水でお茶碗を洗うのは手間を省いているような気がして抵抗があった。
あるとき師匠に聞いてみた。
「水道を直接使ってもいいものでしょうか」
師匠はいった。
「昔は水道のような便利なものがなかったから、色々工夫をして水を使っていました。
その当時に水道があったら、便利に工夫して使ったと思いますよ。」
なんだか、色々腑に落ちた。
時間をかけて不自由な思いをするだけが手間をかけるということではないのだ。
便利なものや、手を貸してくれる方に、上手に手間を借りればいい。
そんなときは、心の中で
「お手間お借りします」
とつぶやこう。
そうして、お借りした手間の数々は、いつかは倍返しだ!(古・・・苦笑)
半沢たまちゃんより
おすすめ記事


最近のコメント